ごみのリサイクル続 [環境問題]

カウントダウン 39です。
昨日は、”台風の雨被害大変ですね”、などと、他人事に書きましたが、今日は自分に降りかかっています。
首都圏直撃と言うことですが、今回は今までにない暴風です。
車を運転していても、風に流されそうな状況ですし、一旦ドアを開けて外へ出ようとしても、風圧が強く、ドアが開かない。
なんとかして、外へ出るが、風に押されてまっすぐに歩けない。
家の中にいても、壁を打つ風なのか、周りの木々なのか、ゴトゴト、ガタガタ、ガタンと、また、家が揺れますね。明朝の確認が、とても不安です。自分としては、初めてと言ってもいい位の経験です。台風よりもひどい。

では、昨日の環境の話題の続きです。
2箇所のリサイクル工場を見学しました。
最初は、廃プラから、PPとPEそれとPSを分離して、回収PP・PEから、箱やフレコン袋などを乗せて運搬に使用するプラスチック製パレットを成型して作ったり、樹脂の原料のペレット状にする。
また、回収PSは、同様に、ペレットにして売却している工場です。いわゆるマテリアルリサイクルです。
ここでのリサイクルの問題点は、自治体から入札で購入した廃プラの圧縮梱包品(約250kg)中から、目的物であるPP、PE、PSを、選別することです。説明される方の話では、半分は残渣(不用品)で、それを産廃として、外部業者に、有償処理を頼んでいるとのことです。選別も、数人の人が手選別をし、赤外線を使用した自動選別にもかけていました。
その後の工程でも、1割は残渣が出ます。結局購入した原料の45%のみが最終製品になると言うことです。
原料の価格も、入札ですから、どうしても購入価格は高くなります。運搬費や産廃処理費、運転費など考えると
相当厳しいなと思いますし、それでもやっていけてると言うことは、再製品化したときの、販売価格が高い、それに見合う付加価値があると言うことでしょうか。
次は、既存の設備、工程を使用して、従来の原料の一部として廃プラを使用するというものです。
製鐵所では、石炭をコークスに変え、それに石灰岩と鉄鉱石を焼き固めてできた焼結鉱を投入し、銑鉄を作っています。石炭の一部として廃プラを加えることで、廃プラが分解して石油化学原材料や、燃料ガス、コークスが出来ます。いわゆるケミカルリサイクルです。
この場合も、圧縮梱包品内の選別が、重要です。しかし、プラかそうでないかの選別でよいので、残渣は約2%と前者に比べ、少ないです。
二つの方式の、異なるリサイクルの説明を聞いて、絶対後者が有利だと感じました。後者は、それなりの設備、工程が必要ですので、施設的に限られるだろうと思い、質問してみました。
全国の自治体から出る回収廃プラは、1年に約70万トンです。後者の企業の工場全てでの処理能力は約20万トンと言うことです。やはり足りないなと思い、全国で発生する廃プラの処理を同方式の工場で出来ますかと尋ねると、同業者の間で、プロジェクトが出来、100万トン処理も可能だと言うことでした。
だったら、そっちで全てやったほうが、良いんじゃないと思いますよね。でも何かあるんでしょう。

全国の廃プラは発生量は、H13のデーターで約1千万トン(一般と産業で約半分ずつ)ですから、その後少し増えているとして、一般廃プラの1割強が、自治体により分別回収されていることになります。
ちなみに、袖ヶ浦市は、廃プラは、回収してません。可燃ごみとして焼却しています。
これもリサイクルの一つのサーマルリサイクルです。

発生したごみを分別回収してして、資源とごみに分けることは、進めるべきですが、資源ごみトータルとして、削減していかなければなりません。リサイクルには、エネルギーを多く使用します。資源側に変わったから、その分ごみが減ったと、喜んでいてはいけないと思います。
プラスチックは、見掛け上、種類の違いは分かりにくいものです。前者のように複雑な分別回収をし、半分のロスを出すことが、果たして持続可能なのか、アバウトに回収し、ロスを減らしたほうがいいのか。分別せずに、焼却したほうが良いか。結構深い問題のようです。

             市政に市民目線、感覚を!の 普通の一市民   田中 てるひろ

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